城崎温泉と周辺観光
城崎温泉
城崎は、兵庫県北部の日本海に面した関西有数の温泉街です。その歴史は古く、奈良時代、城崎に訪れた僧侶の道智上人が難病の人々を救うための修行の末、720年に温泉が湧出した城崎温泉を開かれました。以来、1300年以上人々に愛されています。
城崎温泉駅
城崎温泉駅からほとんどの温泉旅館までは徒歩で行くことができる距離にありますが、城崎温泉旅館組合が運行している乗合バスがあり、各旅館まで無料・定期便で送り届けてくれます。ただし、旅館組合に入っていない旅館は対象外です。
乗合バスの乗り場は、駅前のターミナル「旅館行バス」の看板の場所です。バスの車体は城崎の伝統工である「城崎麦わら細工」のデザインがされています。
7つの外湯
旅館の中にある温泉風呂を「内湯」、風呂専用に作られた温泉施設を「外湯」と言います。
城崎温泉は外湯が充実しており、それぞれ個性のあるつくりです。また温泉街を歩くときは浴衣のままでOKということになっており、行き交う人の多くは浴衣姿で下駄の音を鳴らしながら歩いています。
外湯は1施設あたり800~900円の料金がかかります。お得な外湯1日券「ゆめぱ」は1500円です。各外湯の窓口で購入できます。
御所の湯
館内は但馬の山をイメージした桜やツツジ等の植栽し、裏山を借景にした開放感溢れる露天風呂があります。立湯できる場所も設けられています。
地蔵湯
この湯の泉源から地蔵尊が出たのでこの名前がついたそうです。2階には家族風呂や畳敷きの広い休憩所などもあります。
城崎温泉の美味しいもの
日本海に近い城崎温泉の美味しいものといえば、何といっても蟹です。シーズンを外してしまっても、食べられるお店はいくつかあります。
城崎温泉のゲストハウス
旅館組合に加盟している温泉旅館は、駅からの無料送迎のほか、帰りは荷物を駅前の預かり所まで無料で運んでくれたりと、メリットが多く、料理をつけるコースも選択できるので、短い滞在で時間を有効に使いたい場合にはお勧めです。
しかし海外の方は宿泊料金が安く、自炊施設があるゲストハウスを利用することが多いようです。
今回、城崎温泉で2泊するにあたり、1泊目は一般的な温泉旅館の「水翔苑」、そして2泊目はゲストハウスを利用しました。
城崎若代
女性専用のゲストハウスです。大正時代の築90年の建物をリノベーションした和モダンな宿です。若い女性ふたりで運営しており、細やかな気配りと清潔さで高い評価を得ています。
ゲストハウスといえば、見知らぬ人と同じ部屋というイメージでしたが、ひとりで個室の部屋もありましたので、初めてでも抵抗がありませんでした。トイレは共同ですが、いくつかありますので、問題ありません。
宿の中はアンティーク、レトロなインテリアや調度品が並び、博物館の中で過ごしているような錯覚さえあります。トイレや洗面所などの水回りは新しくなっていますが、まわりの雰囲気を壊さないようなセンスの良さを感じるリフォームがされています。部屋の鍵は金具を引っかけるだけの超簡易式。でも女性だけの宿なので、これでも良しとなるところでしょうか。
外国の方もお客様として宿泊されていて、浴衣の着付けのチェックを受けていたり、食事はインスタントラーメンで済ませていたり、という光景を見ました。
ブックストア・イチ
男性でも泊まれる城崎のゲストハウスならここです。1階がカフェになってちょっとした本も置いてあります。
温泉街から少し離れていて、城崎温泉ロープウェイの乗り場の近くです。やはり宿泊者は外国人が多かったようです。
城崎温泉は、ほかの観光地に比べてゲストハウスが少ないように思います。代わりに素泊まりできる旅館はいくつかありますので、ご希望の方は地図を元に探してみるのもいいかもしれませんね。ただし、旅館では自炊はできません。
城崎温泉ロープウェイと温泉寺
城崎温泉ロープウェイの山麓駅から、温泉寺駅を経由し、大師山の山頂駅まで、約7分間の空中散歩が楽しめます。城崎温泉街、円山川、日本海まで広がる景色が見下ろせます。
山頂では「みはらしテラスカフェ@山頂駅」があり、軽食やスイーツを食べながら景色を眺めることができます。
途中の温泉寺駅には、城崎温泉を開いた道智上人が開き、「城崎温泉の守護寺」として聖武天皇より山号・寺号を賜った末代山温泉寺があります。お寺の中は拝観料400円で、お寺内の説明もしてくれます。
城崎マリンワールド
日本海に面した城崎マリンワールドは、見て、さわって、発見できる体験型水族館です。イルカ・アシカショーをはじめ、海獣たちのライブショーをすぐ目の前で楽しめます。
日和山海岸
城崎マリンワールドへ向かう途中で観光できます。
円山川河口から竹野海岸の東まで続くリアス式海岸で、 沖に浮かぶ「後が島(のちがしま)」は、日本の昔話「浦島太郎」にまつわる伝説の残る島です。地元では、浦島太郎が玉手箱を開けた場所と言い伝わっています。
玄武洞公園
玄武洞は約160万年前、二見山の噴火により噴き出した溶岩が冷え固まりできた規則正しい割れ目などがある洞窟のことです。
玄武洞公園には5つの洞窟があり、国の天然記念物に指定される「玄武洞」と「青龍洞」、そして「白虎洞」「南朱雀洞」「北朱雀洞」があります。これらは、中国の四方を司る四神に由来する名前がつけられています。
運がいいと無料のガイドさんから、玄武洞の歴史や玄武洞の石の磁性の話、NHKのブラタモリで番組が訪れた時のエピソードなどを聞かせてもらえます。
玄武洞ミュージアム
玄武洞ミュージアムは、玄武洞公園入口にあります。1階は「玄武洞・山陰海岸ジオパークと杞柳細工」、2階は「鉱物の美しく不思議な世界・化石でたどる生命の歴史」をテーマにした展示をしています。
鉱石や鉱物、宝石などの展示品の数は日本有数で、ほかにもアジアゾウやティラノサウルス、翼竜など見ごたえある展示が多くあります。
ここでは入場すると無料で荷物を預かってくれるので、手ぶらで玄武洞公園を歩きたい人は利用するのもいいでしょう。
かご編み体験
玄武洞ミュージアムの館内では、杞柳細工に使われる豊岡産「コリヤナギ」と「籐」を用いたかご編み体験、石のアクセサリー作りの体験ができます。
体験できる場所:玄武洞ミュージアム 詳細を見る